わたしのウチには、なんにもない。4
わたしのウチには、なんにもない。4 はじめての遺品整理。さすがのわたしも辛かった・・・
- 作者: ゆるりまい
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2015/02/28
- メディア: 単行本
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あらすじ・内容
アルツハイマー以外は健康で、まだまだ長生きすると思っていた祖母が、体調不良を訴え病院に緊急搬送され、そのまま亡くなった。
あっという間の出来事だった。
そして数日後、母と著者が祖母の思いが詰まった遺品を整理をすることに。
読むきっかけ
もういい加減、いいだろうと思いつつも、最終4巻まで読むことにしました。
古本屋で帯付きのほぼ新品を1080円→698円で購入しました。
良かったところ
今まで何度となく読むことを放り出そうかと思ってしまった、なんにもないシリーズ(笑)
その中で一番面白かったと思います。
祖母との確執、汚屋敷になってしまった経緯、認知症になってしまった祖母の介護、など、作者が抱える裏側の部分を知ることができました。
モノに執着する反面、捨てたくなるという矛盾、家庭環境に依る要因が大きいんだろうなあ。
今まで、そういった事情がイマイチわからなかったので、一般読者から見ると、なにこの人?みたいな違和感が生じてしまってたんだろうと思います。
片付け・整理本の内容を期待すると、がっかりすることになりますが、親が認知症だったり汚屋敷で、遺品整理もままならない事が社会問題化している昨今、こういうコミックエッセイはなかなか興味深かったです。
作者に対して思うところ
祖母・母・娘でギクシャクしていた家で、旦那さんがすごくいい緩衝材になっていたんだなあ、と思います。
お子さんもできるようなので、今後のなんにもない家がどうなっていくのかも、興味があります(笑)
こんな人におすすめ
親の老後や死後のことも少し考えないとなあ、と思っている人
部屋が散らかる原因は、家庭環境にあるのかも、と薄々感じている人
他に読んでみたい本
ミニマリストの著書
わたしのウチには、なんにもない。3
わたしのウチには、なんにもない。3 モノとの上手なつき合いかた
- 作者: ゆるりまい
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2014/04/28
- メディア: 単行本
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あらすじ・内容
なんにもない暮らしをしながらも、物欲が強いゆるりまい。
そんな著者がモノとの上手なつきあいかたを紹介する。
読むきっかけ
ここまで読んだ手前、3巻を読まざるを得なくなったので(笑)
古本屋で帯付きのほぼ新品を1080円→598円で購入しました。
良かったところ
自分のモノとの付き合い方を見つめなおすきっかけになったところは良かったです。
私の家にある食器は、安いものから高いものまで様々ありますが、使用頻度はほぼ変わりません。
高いから大切にする、というのではなくて、この料理にはこの食器が使いやすいから、という理由で存在しています。
なので、安い食器でも、リストラする理由がないので、高い食器にトレードしようとは思いません。
この本を読んで思ったのは、著者はいつも捨てる理由を探しているということ。
でも、長く持つことにも憧れるので、捨てない理由として、良い物(ブランド物や職人物)を選んでいます。
大好きな鞄も、安物だったら手荒に扱ってすぐにダメにするので、高いものがいいらしいです。
私は安くても、使いやすくて気に入ってるなら、手荒には扱いませんが。
あと、捨てたくないほど気に入っているのに、捨てたい場合(矛盾してますが)、別の用途に使用するらしいです。
お気に入りのミルクパン→猫の水飲み容器
お気に入りの陶器の入れ物(だったと思う。図書館に本を返却したので確認できず)→下着入れ
ミルクパンは使わないなら、使用頻度の低い物を置く棚にしまって、下着は容器に入れずともタンスにしまえばいいのでは、と思いました。
作者に対して思うところ
作者は捨て魔なのに、物欲が強すぎるという矛盾をはらんでいるようです。
これは本当に厄介だと思います。
旦那さんは、捨てたくない派で物欲がないらしい(捨てたくないので、自らモノを増やそうとしないらしい)。
旦那さんのほうが、なんにもない暮らしをする素質があると思います。
作者は、「トランクケースひとつで暮らしたい」と言っていますが、物欲が強い人はまず無理です。
こんな人におすすめ
人気ブロガーがおすすめする商品を欲しくなっちゃう人
ブランド大好きな人
安いものは使い捨てと思っている人
わたしのウチには、なんにもない。2
わたしのウチには、なんにもない。2 なくても暮していけるんです
- 作者: ゆるりまい
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2013/08/31
- メディア: 単行本
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あらすじ・内容
なんにもない、の片付けルールと整理術。
読むきっかけ
1巻を読んだので、続いて読むことに。
こちらも図書館になかったので、古本屋で買いました。
帯付きのほぼ新品を1080円→498円で購入。
良かったところ
「やる気アップの時間割」は個人的には使えるな、と思いました。
フリーランスで仕事をしている人は、どういうタイムテーブルで動いているのか、なかなか知ることができないですから。
私もひとりで仕事をしているので、こういうことには興味があります。
整理術については、特に目新しいところはありませんでした。
以下の本を読むことで、ある程度はモノの整理はできるのではないかな、と思います。
- 作者: 池田暁子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日: 2008/06/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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池田暁子のコミックエッセイは衝撃的でした。
凄まじい汚部屋がどんどん整理されていく様は、爽快感があります。
ゆるりまいのコミックエッセイは、読んで楽しめる娯楽性という面では、池田暁子の本よりはまだまだ甘いかな、という印象です。
作者に対して思うところ
本の中で、飾るセンスが無いから、いいものを選ぶ、というくだりがありました。
なるほど。
たしかに、飾るセンスがある人は、何を飾っても様になる気がします。
物の量がすごく多くても、汚部屋になる人とおしゃれ部屋になる人では、何かが違う。
作者は、汚屋敷→物をとにかく捨てて捨てて捨てまくる→物がなくてがらーん→モノを飾ってもイマイチ→いいモノを厳選して置く→様になる
というようなところに落ち着いたみたいです。
整理術はその人それぞれの環境で違うようです。
私も整理術の本はたくさん読みましたが(笑)試行錯誤して、その人らしいところに落ち着くのかな、と思いました。
こんな人におすすめ
いろんな整理術の本を読むのが趣味な人
ゆるりまいのファン
他に読んでみたい本
ゆるりまい著『わたしのウチには、なんにもない。』3・4巻
わたしのウチには、なんにもない。1
わたしのウチには、なんにもない。 「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至ります
- 作者: ゆるりまい
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2013/02/28
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 5回
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あらすじ・内容
汚屋敷だった自宅を東日本大震災をきっかけに見直し、新居で何にもない生活をすることに。
読むきっかけ
図書館に置いていない著者の本を読んでみたかったので、古本屋で購入することにしました。
帯付きのほぼ新品を1080円→398円で買えました。
良かったところ
東日本大震災で、本当に必要な物ってこんなに少ないんだ、と目覚めるところは良かった。
モノの在処がすぐに分かるようにしておくことは、震災対策の上で大切なことなんだと、汚屋敷に住んでいた著者が、身を持って体験したことを教えてくれています。
ただ、必要以上に物を減らすところは、なかなか常人では難しいので、ここがこの作者の他の人と違うところであり、持ち味なのかな、と思います。
◎著者がなくても暮らしていける物、として共感できるもの
・トイレマット・カバー(ないほうが掃除がしやすい)
・歯磨き用コップ(コップを置くスペースが勿体無い)
・三角コーナー(調理の時にダイレクトにゴミ箱に入れてしまう)
・洗い桶(食洗機があるので、つけ置きする必要がないからかも)
・沢山の本(図書館にお世話になってます)
・ファンヒーター(そもそも持ってない)
◎著者が持っていて、我が家にないもの
こたつ(地べた生活は自堕落に通じると思っているので、こたつは大敵。ソファの前にコーヒーテーブルも置いていません)
◎著者がなくても暮らしていける物、として共感できないもの
ミトン、キッチンタイマー、計量スプーン、バスタオル、バスマット、テレビ台、ソファ
ここらへんはあったら便利なので、何かで代用する、ということはないかなあ。
これも、ミニマリストとかいろんな人達がいるので、見解の相違の問題なのですが。
作者に対して思うところ
『なんにもない部屋のもの選び』でうっすら感じていたことが、この本を読んで明確になりました。
作者は、汚屋敷時代は、何でもとっておくコレクター気質だったこと。
『なんにもない部屋のもの選び』で、物の用途と選び方が、コレクター気質を持った人特有のセレクトだな、とは思っていましたが、やはりそうでした。
コレクター気質の人は、基本ずっと持っておきたい人なので、手放さなくていいように、いいものを選ぶことに注力する。
モノに対する愛情(執着)が大きい。
コレクター気質じゃない人は、便利で気に入ったものだったらずっと使うけど、さらに便利なものがでたら、乗り換えることを厭わない。
モノを手放すことが容易にできる。
この違いなんじゃないかな、と思います。
コレクター気質+ミーハー気質の人は、一番散財する傾向があるので要注意です。
コレクター気質じゃなくて物欲がない人は、荷物一つで暮らせる人だと思います。
あくまでも個人的見解ですが。
こんな人におすすめ
汚屋敷の住人、または住人だった人
そこそこ部屋が片付いてきたけど、リバウンドがこわい人
他に読んでみたい本
ゆるりまい著『わたしのウチには、なんにもない。』2〜4巻
なんにもない部屋のもの選び
あらすじ・内容
ものを捨てまくって、なんにもない家に暮らす、ゆるりまい。
そんなゆるり家に生き残った「究極の品々」を、写真&イラスト満載で一挙公開。
暮らしに必要なものが見えてくる、ゆるりまい流、バイヤーズガイド。
読むきっかけ
『なんにもない部屋の暮らしかた』と同時に図書館で予約していました。
良かったところ
すぐ読めます。
読んでみてビックリだったのは、何ひとつ持っているものがかぶっていなかったこと。
ここに紹介されている品々は、どちらかというと「匠の技」のような、伝統工芸品が多いです。
例えば、著者は猫の餌や食洗機用洗剤を、お気に入りの「野田琺瑯」の容器に入れています。
こんまりさんの「ときめくものだけ残す」という考え方に共通しているのかな。
対して、私といえば、ワンタッチで密閉できる「ジップロックコンテナー」に文鳥の餌や食洗機用洗剤を入れています。
1日のうちに一瞬しか出番のないものに関しては、「簡単に密封できる」「容器が軽くて扱いやすい」という実用性を重要視しています。
インテリアや部屋の片付けのベクトルは同じように見えて、私の場合は、全てのものを1軍にしよう、という気概がそれほどないのかもな、という気付きができたところが良かったです。
作者に対して思うところ
靴用の豚毛のブラシは我が家にもありますが、著者は豚毛の国産歯ブラシを愛用しているところにかなりのこだわりを感じました。
やっぱり私はというと、歯ブラシの素材自体にはこだわりはなく、かかりつけの歯医者さんが勧める機能性重視の歯ブラシを使っています。
↑素材は豚毛ではなくナイロン素材ですが、磨きやすいです。スウェーデンのTePe社製歯ブラシ。右は、歯科用ハミガキ。どちらも、歯医者さんに行ったついでに買ってきます。
こういうところにも、向いているベクトルの違いを感じます。
匠の技よりも、かかりつけの歯科の先生を信用してしまいます。
なるほど。だから、本に紹介されているものをひとつも持っていなかったのか(笑)
こんな人におすすめ
ときめくものだけに囲まれて暮らしたい人
コレクター気質の人
洗剤のラベルを剥がして白いボトルにしている人
他に読んでみたい本
ゆるりまいの図書館に置いていない本
なんにもない部屋の暮らしかた
あらすじ・内容
捨て変態のゆるりまいが、家族と、なんにもない部屋で快適に暮らすための知恵と工夫を伝授。
リビングから寝室に至るまで、その生活ぶりと、家とともに変化するゆるりまいと家族の様子を赤裸々に見せる。
読むきっかけ
やましたひでこの『断捨離』、近藤麻理恵の『片づけの魔法』は以前読んでたのですが、捨て変態こと、ゆるりまいの本は読んだことがなかったので、図書館にある本を借りてみました。
良かったところ
断捨離はかなり進めているので、我が家も仕事部屋以外は、おそらく他の家と比べてモノが少ないほうだと思います。
↑キッチンはこんなカンジ。文鳥のおやつ用に豆苗育ててます(笑)収納が多いので、ほぼほぼ中に入れ込んでます。
↑ソファからダイニングを撮ったところ。おそらく、ミニマリストは絵なども飾らないのだろう。そこまでは真似できない。
さすがにリビングにはソファくらいは欲しいので(床に直に座るのがそんなに好きではないので)、著者の真似は出来ませんが、片付けの発奮材料にはなります。
仕事部屋のものの無さ、真似したいけど、書類の整理からしないといけませんわ(涙)
作者に対して思うところ
最近は見ていませんが、ミニマリストって言葉を知るよりもずっと前に、ちょこちょことブログを読んでいました。
へえ、こんな人がいるのね、と思ってたら、いつの間にか、本屋に本が沢山並んでいました。
なので、捨て魔の作者の行動については、初めて読む人よりは免疫があるかもしれません(笑)
こんな人におすすめ
断捨離本もこんまりさんの本も読んだ人
他に読んでみたい本
ゆるりまい著『なんにもない部屋のもの選び』
女という生きもの
あらすじ・内容
はじめて生理がきた時「女になった」とは思わなかった。生理が終わる時もまた「女じゃなくなった」とは思わない気がする。益田ミリがエッセイと漫画で描くわたしたちの話。
読むきっかけ
益田ミリの漫画を読みたかったのですが、図書館で30人の順番待ちなので、エッセイを借りて読むことにしました。
良かったところ
益田ミリは、漫画のほうが面白い、というのが分かったことが収穫でした。
10ページほどの文章の後ろに、2ページのまとめの漫画、という構成になっています。
文章にはいちいち引っ掛かりを感じる部分が多いのですが、漫画はさらりと読めます。
この違いは何なんだろう?
作者に対して思うところ
益田ミリの漫画に出てくる登場人物は、わりと好感が持てて好きなのですが、作者自身は、漫画の登場人物とはまた違うみたいです(当たり前ですが)。
私自身がお嫁さん願望もモテたい願望もなかったので、そういうところがいちいち引っかかったのが原因かも。
40過ぎて未婚の作者が、小さい頃からお嫁さんにあこがれていたし、こういうのって女としては普通にある感性よね、という語りかけには共感しにくい。
私の好きな、群ようこの作品には、こういう引っ掛かりを感じたことがなかったので、何が違うのか、群ようこのエッセイを読みなおしてみたいな、と思いました。
ちなみに、10年ほど前、私の家の本棚にある姫野カオルコのエッセイを見た彼氏が、この人はこんな本を読んでいたら一生結婚できないだろうな、と思ったそうです。
今の旦那ですが(笑)
こんな人におすすめ
ウェディングドレス姿の花嫁にいつかは自分も、と思っている(思っていた)人
初恋が幼稚園だった人
男前が彼氏だと落ち着かない人
他に読んでみたい本
益田ミリ著『沢村さん家のこんな毎日ー平均年齢60歳』